住宅診断(ホームインスペクション)とは、中古住宅(空き家)を第三者が客観的に診断し、建物の状況や品質を出来る範囲で明らかにします。
現在の状況を把握することで補修箇所も明らかになり、安心の中古住宅取引に結びつくため、国土交通省も強く整備を進めている新しい取り組みです。
中古住宅を購入するとき、誰でも気にかけることそれは「住宅の現状」です。どこか壊れているところはないか、ひょっとしたらシロアリがいるのでは無いかなど潜在的な不安が、現在の中古住宅取引には存在します。
では、潜在的な不安がなぜ発生するのか。これは、購入しようとしている住宅の健康状態が不明なことによって発生しています。第三者による、外壁、屋根、室内、床下などの適正な診断で不具合と修繕箇所を判明させることにより、安心の中古住宅取引へとつながっていきます。
アメリカはすでに住宅ストック型社会が形成され、住宅流通の90%が中古住宅です。また、その取引の70%以上で診断が実施されており、ホームインスペクションはアメリカでの既存住宅流通において不可欠となっています。
なお、高度経済成長期から現在においても新築住宅の着工戸数割合が高い日本は、世界から見ても特異です。人口減少期となった今、空き家率の増加などが社会問題となりつつあり「新しくつくる」から「あるものを活用する、循環させる」時代へ、日本の住宅市場は大きな転換期を迎えています。
ホームインスペクションは実施の状況において次のように3つに分けられます。
中古住宅取引時の利用を前提としたインスペクションは、コストと迅速性を踏まえ[1]の目視等を中心とした第一次診断が適しています。[2]のインスペクションは住宅の破壊において建物所有者の同意が必要なため、原則として建物取得後に行うものといえます。
中古住宅の取引においては売りたい人(売主)と買いたい人(買主)がおり、またその取引に関連する第三者の存在(保険会社や金融機関)があります。
それぞれの立場により求める役割が異なりますが、どの局面においてもインスペクション実施におけるメリットは高く、積極的に活用することで安心かつ迅速な中古住宅取引の実現につながっていきます。
前述のとおり、中古住宅取引時の利用を前提としたインスペクションは、コストと迅速性を踏まえると目視等を中心とした第一次診断が適しています。本項では第一次診断としての一般的な検査項目とその様子をご紹介します。
引用:国土交通省「既存住宅インスペクション・ガイドライン」
住宅ストック型社会への転換。築年数を住宅の品質基準としている時代はもう終わりです。ユーズドでも、住まい手が大切に維持していれば価値は損なわれません。あなたのライフスタイルに合う住宅を、新たな価値観で引き継いでいきましょう。
県は「あんしん空き家流通促進事業補助金」の受付を開始しました。検査費用と保険料が補助されますのでぜひご利用ください。(2017年5月15日現在)
「楽園信州空き家バンク・空き地バンク」で条件に合う空き家を見つけ、購入検討にあたりホームインスペクションを活用してみましょう。また、空き家によっては売主、もしくは仲介をする宅建業者がインスペクションを実施している場合があります。